2005-02-10 | Kamakura delay

2005-02-10

人は、往々にして相手に暗黙の内の同意を求めてしまうことがある。
それは、こちら側の都合のいい解釈を押し付けることに
他ならないなのだけれども、人がそれを自覚できるのは大体の場合において
相手側がその同意の委託に対して、ノーのサインを出したときである。
つまり「あー、俺は馬鹿か」という類の反省とのセットでやってくるのだ。

僕はたった23年しか生きていない人生の中で、
何度もこれを理由に色々な失敗をしてきた。
その度に反省し、何らかの意図をアウトプットするときには
必ずその意図への説明責任というか丁寧なプレゼンが必要なのだという
何を今さら的な結論にようやくたどり着いた。が、またやらかしてしまった。
猛省しなくてはならない。
いいかげん、成長しなくては。

そして、そのことから得た教訓を今度は音楽に当てはめて考えてみる。

具体的な音の話になるが、現在ライブで必ずやっているrumadaという曲に
ギターを逆再生させる音を使う場面がある。
配布した音源を聞いてくれた方は、その逆再生音とコードの混ざりが
とてもかっこいいと言ってくれた。それはまさしく意図するところであり
本当に嬉しかった。が、実際のライブではその二つの音のタイミングが
合っていなかったのだ。

ここに、冒頭の「都合のいい解釈」を使ってしまっていた。
要するに楽器の機能的制限を盾に、合わなくてもしょうがないよね的な
考えをどこかに持ってしまっていたのだと思う。
それはとても危険なことだ。こちらがどういう位置づけで音を弾いても
実際に耳にするのは来てくれいてるお客様である以上、
「これはこういう音なんです」という意図をしっかり伝える義務があるのだ。
当たり前のことなのだが、気を抜いた瞬間に忘れてしまう
パフォーマンスの根幹の部分。もう一度脳と心に刻もう。
そして、そういうことを強く意識させてくれた二人の先輩方に感謝します。

全ての根幹である「作品」
それをより良く機能させる「演奏」
自分たちの意図を明確に伝えるための「プレゼン能力」
いかに多くの方に聴いてもらえるかのための「広告能力」
そして、一番大切な人と人との丁寧なやりとり。

全てを鍛えていって、強いバンドになりたいと思う。

今日はまじめな(つまらない?)お話でした。